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ヘリコバクターピロリ菌の感染について

 投稿者:三木内科 医師  投稿日:2017年 1月26日(木)14時16分51秒
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  ほとんどの胃癌がピロリ菌感染症によることが明らかになっています。
ピロリ菌の感染時期と感染経路について日本消化器病学会が以下のように述べています。

ピロリ菌は世界の全人口の約50%、我が国でも約50%弱のひとに感染しています。感染経路はまだまだ謎ですが、衛生環境が整備されていない時代や地域などでの経口感染によると考えられています。経口感染といっても、キスや通常の接触で感染することはありません。免疫機能が十分に発達していない幼児期に感染することがほとんどです。大人になってからの感染はほとんど心配することはありません。感染には、縦の感染と横の感染の二種類があります。縦方向の感染経路として、日常的に接する母親からの感染が多いと考えられています。母親の口移しの栄養補給なども原因の一つではないかと考えられています。また、横方向の感染経路として、保育所や幼稚園などのひとが多く集まる場所での感染が考えられます。子供が嘔吐した吐物には多くのピロリ菌が存在するため、吐物に触れた手で、他の子供や食物などに触れ、それが口に入った場合などに感染することが考えられます。

日本内科学会雑誌の最新号でも以下のように書かれています。

Helicobacter pylori(H.pylori)感染は5歳以下で起こり、80%が家庭内感染で特に母子間が主流である。各世代のH.pylori感染率は10歳までで決まり、加齢とともに感染率が上昇しない。
成人になってから、H.pyloriの暴露を受けると、一時的に感染して急性胃炎を起こすことはあっても、そのまま感染が生涯にわたって持続感染することは少ないとされる。


要するに、生まれてから免疫機能が成熟する前に感染してしまうと、ピロリ菌が住みついてしまうということです。これは肝炎ウイルスのキャリアに似ています。大人になってからの感染については心配なさそうです。
 
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